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【論文掲載】坂田昌嗣ら、健康な成人に対するスマホCBTの効果をLancet Regional Health-WP(IF=8.1)に発表

2025.11.19

坂田昌嗣が、明智龍男教授、京都大学の豊本莉恵助教、田近亜蘭准教授、羅妍助教(当時)、古川壽亮教授らとの共著論文を、The Lancet Regional Health – Western Pacific(IF=8.1)に発表しました。
本報告は、うつ症状がないか非常に軽度な健康な成人1,425名を対象とした大規模研究(RESiLIENT試験)の探索的二次解析です。
研究の結果、スマートフォンで提供される認知行動療法(CBT)が、精神的に健康な個人のメンタルヘルス維持に有効であることが示されました。
特に、行動活性化(BA)アサーショントレーニング(AT)抑うつ症状および不安症状の軽減において最も強力であり、その効果は26週間後も維持される傾向が見られました。
この知見は、スマートフォンCBTが、症状が顕在化する前の段階でメンタルヘルスを維持するための、スケーラブルな公衆衛生予防ツールとして極めて有用であることを示唆しています。なお、本研究において深刻な有害事象は報告されていません。
【文献情報】
Toyomoto R, Tajika A, Luo Y, et al. Smartphone based cognitive behavioural therapy for adults with no or minimal depressive symptoms in Japan: an exploratory secondary analysis of RESiLIENT trial. Lancet Reg Health West Pac. 2025;64:101741. https://doi.org/10.1016/j.lanwpc.2025.101741