坂田昌嗣 武田科学振興財団 医学系研究助成に採択
2025.07.01
名古屋市立大学大学院医学研究科こころの発達医学寄附講座の坂田昌嗣講師が、2025年度武田科学振興財団 医学系研究助成に採択されました。研究テーマは、地域医療における不眠症治療の革新を目指す実装研究です。
助成名:
2025年度 武田科学振興財団 医学系研究助成
研究題目:
地域医療の不眠症治療を革新する
―医師向け短時間認知行動療法教育プログラムとサポート体制の確立―
本研究では、認知行動療法(CBT-I)の普及が進まない地域医療現場に着目し、医師が短時間で実施できる教育ツールと、心理士によるオンラインサポート体制の構築を行いました。研究は実装-有効性ハイブリッド要因試験の枠組みで進められ、医師の受容性と不眠症患者の症状改善の両面を評価対象としています。
坂田はこれまで、CBT-Iの治療効果に関するネットワークメタ解析や、インターネットを活用した大規模臨床試験を主導してきました。本研究はそれらの知見を基盤とし、現場での導入可能性に焦点を当てた実装研究となっています。
本研究の成果は、不眠症の治療機会が乏しい地域住民へのアクセス向上と、医療費の長期的な抑制に寄与することが期待されます。また、教育ツールの簡易性と支援体制の汎用性から、今後の国際的展開も視野に入れた先駆的な取り組みとなっています。